マックとWindowsのOS再インストール比較

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iBook(G3)、iMac(ボンダイブルー)、自作機(Windows2000)のOSを再インストールしました。

マックの2台は、QuickTime(QT)のバージョンダウンが目的です。マックにおけるQTは表示機能の根幹に関わっていて、一世代・二世代前の機種では、QT7はちょっと重たいです。iBookでiMovieを立ち上げても、QT7の環境では遅くて、コマ飛びをしてしまいます。ボンダイブルーのiMacでは、画面がゆらゆら揺れる現象や正常に電源が落ちない現象などが発生していました。QTのみのバージョンダウンは最新のQT7.1には用意されていないので、OSの再インストールを考えたわけです。

念のためユーザーフォルダのバックアップをとり、インストールCDの指示に従います。途中、オプションで、中身を消さないでOSを入れるように指示するだけです。可能な限りアプリケーションもユーザーのフォルダに入れているので(Applicationというフォルダを作成し、.localizedという空のファイルを入れておくとアプリケーション用のフォルダになります)、OSの再インストール後の復旧はほとんど手間がかかりませんでした。OSのアップデートも過去のものがある程度まとまっているので楽です。Microsoft Officeもユーザー情報が本体に書き込まれているので、再セットアップは不要です。日本語変換(IM)をインストールしなおす程度です。

一方、Windowsは使っているうちに遅くなるので、時々OSを再インストールしなければなりませんが、マックのように簡単にはいきません。バックアップすべきものがあちらこちらに散らばっているので、バックアップをするより、新しいハードディスクを用意し、インストール後にコピーするのが現実的。もとのハードディスクがバックアップになります。

Windowsはインストール後、OSのアップデートとドライバーのインストール、アプリケーションの再インストールとやることがたくさんあります。

OSのアップデートは、セキュリティアップデートがたくさんあります。今回は43項目ありました。このセキュリティアップデートは、製品を購入し、最初にインストールするときも同様に待ち受けているのですが、マックと違い、専門用語の嵐で、しかも、一度には終わりません。数回実行する必要があります。そのたびに再起動し、再びアップデートを実行となります。Windowsはセキュリティホールが多数あるので、最初に必ずやらなければならないことだし、ドライバーのインストールにもかかわってくるので、省略できません。この状態をまるごとバックアップしたとしても、次の再インストールするときは、もっとセキュリティアップデートが増えていることだろうし、やっぱり避けられない儀式なのでしょう。

アプリケーションの再インストールは、Windowsの場合、レジストリという場所にアプリケーションの設定を書き込むので、ファイルだけ移動しても動いてくれません。マックのように設定が個別のファイルではなく、単独のファイルなので、レジストリまで引き継ぐと遅い原因まで引き継ぐ可能性があります。そのため一度破棄しなければなりません。一つ一つインストールを実行し、設定をカスタマイズします。

Windowsは再インストールの可能性が一番高いOSなんだから、もっと再インストールが楽になるように設計してほしいですね。もちろんカスタマイズなしで、文書データだけ引き継ぐんだったら手間は少しは減るのでしょうが、それでもすべきことがたくさんあります。

こうして、同時に両方のOSの再インストールをしてみると、こんなところでもWindowsとマックのユーザーに対する配慮の違いが大きく異なることがわかります。フォルダの構成もそうだし、表示されるメッセージの言葉、もとの環境に復元するときの容易さ。再インストール要する時間が10倍以上違います。再インストールの可能性がほとんどないほど安定しているマックのほうが、バックアップ・リストアに対する配慮がされているのは、やっぱり設計が新しいからなのでしょうか。

そういえば、新しいマックを購入したときは、Firewire(IEEE1394)ケーブルで、自動的にデータ移動もされるんでしたね。Windows機を購入した人は、データ移行の問題で、しばらく2台を並べて使っている人をよく見かけます。

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