FD作者の出射厚さんが、2004年の11月に逝去されていたそうですが、
こういった場合、公開されているソフトはどうなるか…。
ベクターのサイトでは、今でもダウンロード可能な状態になっています。
でも、個人のサイトを開設していたとしたら、プロバイダの解約とともに
消え去ることでしょう。
残された家族が必ずしもそのソフトの価値を知るわけではないし、
表面的にしかコンピュータをしない人には何の価値もないものです。
最近は、OSが便利になったので、オンラインソフトを使う人の割合は減っているし、
SourceForgeなどを利用して、グループで開発していることも多いので、
個人が制作したソフトウェアに依存する率は減っているような気がします。
今回のFD作者逝去の話題は、そのFDがあまりに偉大だったため
感謝の気持ちを含めて、話が広がっただけで、
使っている人はおそらくほとんどいないでしょう。
バージョンアップがなくなったソフトは、その時点で死んだソフトともいえます。
WindowsやMacOSなど、OSの変化で淘汰され、消えていきます。
WXGやLotusSuperOfficeなども残念ながら期待できないし、
今後もどのソフトが消えていくのかわかりません。
(Datulaの作者も2002年に入院したきりですが…)
それでも、代替ソフトがなく、要望が高ければ、クローンが生まれます。
Windows版のWinFDもそうでしたし、Linux上で動作するFDCloneもあります。
FDCloneはコンパイル次第でDOSでも動作します。
身近な問題を考えると、社内のシステムやソフトウェアが
一人の個人に頼っていることも多いと思います。
その人が転勤してしまって、システムが使われなくなったり、
システムの変更ができないから、使えなくなったり。
それでも、仕事の根幹に関わることだと、
必然的に誰かが代わりとなることもあります。
不幸にも後継者がいなければ、旧システムに逆戻り。
「いつかは…」と予想されることですが、
やはり考えさせられる話題です。