Windowsのメモリ上限ももうすぐ

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Windowsといっても、現在、主に使われているWindowsXP・WindowsVistaなどの32bit版のことです。多くの人はまだ32bit版を使用していることでしょう。最近はメモリが安くなったので、XPで1GBとか、Vistaで2GBのメモリを積んでいる人もいるようです。メモリが少ないと、スワップファイル(メモリにおさまりきらないメモリの内容をハードディスクに書き込むためのファイル)へのアクセスが増えて遅いので、メモリを増設してのスピードアップは、今も昔も快適に使う常用手段です。

16bitのMS-DOSの時代は、640KBの制限がありました。そこで、EMSとかXMSなどのメモリを拡張する仕組みで、見かけ上メモリを多く使えるようにして、一太郎などの大食いのソフトも使っていました。

特集:Windows 9x or Windows 2000? コラム:Windowsの歴史、メモリの歴史(1)

8088の物理的なアドレス空間は1Mbytesあるので、IBM-PCでは、00000〜9FFFF(640Kbytes)がメイン メモリ用領域として予約され、...(中略)...。このようなメモリ マップになっているため、一般的には、メイン メモリは640Kbytesに制限されている

それが、32bitのWindows95の登場で、当時では考えられないほど広大なメモリ領域を使えるようになりました。メモリを64MBから128MBにするとスゴく快適になると言われていた時代。ハードディスクの壁は時々話題になりましたが、メモリの32bitの壁は考えることもありませんでした(ハードウェアの制限はもちろんありました)。Windows98、Windows2000、WindowsXPと進むにつれて、まるで上限もなく、メモリの価格が安くなればなるほど大容量のメモリが登場してくると単純に思っていたくらいです。

ところが最近、Vistaの登場でギガ単位でメモリを積むのが普通となってしまいました。1GBが標準。1GBを増設すれば2GB。動画処理をするなら2GB増設して3GBなどという話もあります。そこで話題に上がるのが4GBの上限です。16ビット時代のように拡張メモリの仕組みが登場すれば、4GBを越えてメモリを扱えるようなのですが、すでに64bitのOSが登場している今、あえてそのようなことはやらないでしょう。素直に64bitのWindowsに移行していくことになりそうです。

XPはWindowsとしてはずいぶん長い間メインの商品でしたが、今回のVistaは、32bitから64bitの移行というWindowsのバージョンアップより大きな変革をまたぐことになります。32bitのWindowsで、16bitのソフトをエミュレートしたように、64bitのWindowsで、32bitのソフトをエミュレートできるそうですが、Windows95が登場したときを思い起こせば、32bitのWindowsには32bitのソフトが一番しっくりくる状況でした。今回もソフトの対応時期が話題になるでしょう。そして、対応が遅れたソフトがシェアを失っていく...。歴史は繰り返すのです。もしかしたら他メーカの対応状況が悪ければ、Windows自体が危ういかもしれません。

Microsoft Windows XP : エキスパートゾーン

扱えるメモリ量が 32 bit CPU では最大 4 GB ですが 64 bit CPU では理論上で最大 16 EB (エクサバイト) に増えます。とはいえ実際には CPU の実装上の制限や OS の制限もあるため、16 EB がそのまま使えるわけではなく、Windows XP Professional x64 Edition で実際に利用できるメモリは最大 128 GB です。そして仮想メモリは最大 16 TB を利用できます。

64bitは16EBと、これも天文学的な数字と感じてしまうのですが、これも10年後はどうなっていることやら。なお、k(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)、P(ペタ)、E(エクサ)は、1000倍ごとに大きくなります。上記の引用で、「理論上」とか「実際に」などという単語が出てくることから、64bitのWindowsは何度かの壁を越えて、理論上の数字に達するのでしょう。Windowsの64bitは、素直に行かないようです。

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